いよいよ今年のスクールMARIKOの最終回(ゲスト:鴻巣麻里香さん)が迫って来ました。9月17日(日)15:00からカラコロ工房 3階の第1教室で行います。
大変遅くなりましたが、早速、前回のスクールMARIKOを写真で振り返ります。
第2回は毎日新聞福島支局の曽根田和久さんにゲストとしてお越しいただきました。曽根田さんは2001年に毎日新聞に入社。東日本大震災の直後から昨年3月までは松江支局で勤務され、昨年4月に福島支局に転勤されました。
実は、曽根田さんはスクールMARIKO 福島特派員でもあり、第一部は「スクまり特派員の最新福島レポート」と題して、原発事故から6年経った福島の現状報告やこれからについて、ご担当の富岡町を中心にお話をしていただきました。
福島の銘菓「家伝ゆべし」のTシャツで登場した曽根田さん。自己紹介の後、福島の現状として、解除が進む避難指示からお話が始まりました。
福島第一原発がある大熊町、双葉町の全域と、富岡町、浪江町、葛尾村、飯館村、南相馬市の帰還困難区域を除く地域について、4月1日に避難指示が解除されましたが、もどる方、もどらない方、もどれない方、人の数だけ本当にさまざまだというお話でした。
曽根田さん担当の富岡町は、原発事故前の人口は約1万6千人。4月1日に帰還困難区域以外の避難指示が解除されたものの、7月1日現在の居住者はわずか123世帯193人だそうです。
人影のない町内の風景写真から現実の重みが伝わってきます。
住民が戻らないと、再開するお店も増えないという厳しい構図がありながらも、国道6号線沿いに公設民営の商業施設「さくらモールとみおか」が営業を開始して、原発作業員の方々が集まるようになったり、東京電力の福島復興本社が町内に移転されて、復興を加速させようとする動きがあったりと言った少し明るい話題もありました。
そのほかには、食品の安全対策、不足する働き手、住宅や店舗の脇に残る除染廃棄物、子どもの健康に関する取り組みなどについて、写真を交えてお話をしてくださいました。
桜の名所として知られる「夜の森」地区。桜のトンネルの一部の避難指示が4月に7年ぶりに解除されてにぎわいを見せたそうです。
人の気配がない「夜の森」地区に現れるようになったキツネの写真も印象的でした。
最後に曽根田さんからのメッセージは「福島を忘れないでください」でした。
僕はこれまでのスクールMARIKOへの参加や浜田真理子さんがきっかけとなるご縁を通じて、「福島」という言葉を耳にしたときに「福島」と結びつくたくさんの方々のお顔が浮かぶようになりました。「福島を忘れない」ということは、こうしたことの積み重ね、人と人との関わりの積み重ねを育むことでもあるのだと気づきました。
今後は「福島」という言葉を耳にするとき曽根田さんのお顔も浮かぶことになりそうですが、「ゆべし」という言葉でも曽根田さんを思い出すことになりそうです。
第二部は曽根田さんと日直の浜田真理子とのトークコーナーでした。
曽根田さんの本音や人柄、苦労話などを引き出そうと、いろいろな角度から質問をしたり、優しくつっこんだりする真理子さん。なごやかな雰囲気の中でトークは進みました。
質疑応答のコーナーでは、ご参加いただいた方からの率直な質問があり、どの質問に対しても丁寧にお応えくださいました。また、松江から福島に嫁がれて自主避難で松江に戻って来られた方に貴重なお話をお伺いする一幕もありました。
第三部はみんなで歌うコーナー。日直による歌と伴奏で、参加者のみなさんと一緒に「椰子の実」と「教訓Ⅰ」を合唱しました。
最後に番外編です。
曽根田さんからお土産にいただいた福島の桃。休憩時間に参加者のみなさんと一緒に食べました。段ボール箱の桃からとっても甘い香りがして美味しかったです。
松江市の防災安全課からお借りした簡易組立式の生活スペース「がんばるーむ」(写真上)。左が居住スペース、右がベッドです。防災グッズや非常食と一緒に展示しました(写真下)。次回のスクまりでも展示予定です。
次回は今年のスクまり最終回です。
非営利任意団体KAKECOMI発起人代表・精神保健福祉士・福島県スクールソーシャルワーカーの鴻巣麻里香さんをゲストにお迎えします。
福島県白河市旧市街の街角にある木造2階建ての自宅を改修して誕生させた「まかないこども食堂『たべまな』」を運営されている鴻巣さんに「みんなのおいしい居場所~こども食堂 “子供の今、子供の未来”」と題してお話をしていただきます。
鴻巣さんが発信されていたお言葉をお借りすれば「マリカがマリコに登場」です。みなさんのご参加を心よりお待ちしています。松江観光などを兼ねた遠方からのご参加も大歓迎です。いつもながら僕もとっても楽しみに大阪から参加します。
スタッフ 赤い人 from 大阪